北朝鮮・朝鮮労働党大会で党官僚の支配強化、軍人は抗体、世代交代も進展、金正恩総書記の権力固め進む(前編)
金正恩政権で「ナンバー2」と見られてきた崔龍海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長、呉日晶(オ・イルチャン)党民防衛部長、現時点での軍部のトップであった朴正天(パク・ジョンチョン)党書記(党軍政指導部長)、軍需工業部門のリーダー格であった李炳哲(リ・ビョンチョル)党軍需政策担当総顧問、党経済部長を務めた呉秀容党経済政策総顧問、長く対南(韓国)担当であった金英哲党10局顧問(党政治局員候補)、李善権(リ・ソンクォン)党10局局長らの名前が党中央委員、党中央委員候補の名簿になかった。
崔龍海、呉日晶など「パルチザン2世」の退場
北朝鮮の権力の核心部といえる党政治局や党書記局のメンバーは党中央委員の中から選出されるため、党中央委員、同候補の中に名前がないということは金正恩政権の権力からの脱落や引退を意味する。
とくに注目されたのは、崔龍海最高人民会議常任委員長の退場だ。崔龍海氏は抗日パルチザン出身で金日成(キム・イルソン)主席の盟友でもある崔賢(チェ・ヒョン)元人民武力部長の息子で「パルチザン2世」を代表する人物だ。党の中枢組織の党政治局常任委員会の委員でもあり、2019年4月の最高人民会議で金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長の後任として同委員長に就任し、国務委員会第1副委員長にも就任し「ナンバー2」の地位を固めたと見られてきた。
最近は『労働新聞』など北朝鮮メディアの報道で、朴泰成首相の次に報道されることが多く、「ナンバー2」の地位に陰りが見えていた。76歳と比較的高齢でもあり、今回、中央委員にも選出されなかったことで、引退の可能性が高い。しかし、前任者の金永南氏が常任委員長を辞したのは91歳であった。金永南氏は「無欲」で長い政治生命を維持したが、崔龍海氏の76歳での引退は金正恩党総書記の意向が反映したものだろう。
また、呉日晶党民防衛部長(党中央軍事委員、大将、1954年生まれ)は金日成時代から金正日(キム・ジョンイル)時代にかけて軍の最高幹部の地位にあったパルチザン出身の呉振宇(オ・ジンウ)元人民武力部長の息子である。
金正恩党総書記は崔龍海氏、呉日晶氏という「パルチザン2世」を退場させることで、そうした名門勢力を権力の中枢から除外し、自らの一元指導体制をさらに強化したといえそうだ。





















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