「営業なんて誰でもできる!?」 AI代替で仕事失った社員を「事務→営業へ」安易な配転が失敗する"致命的"理由 みずほ5000人削減から考える

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みずほの事例では、配置転換先として「店舗での個人向け営業」「法人営業向けの情報収集・分析」などがあると報じられている。つまり、営業部門への配置転換だ。

なぜ営業なのか。理由は明快だ。営業職は最も人材が不足している職種だからである。

エン・ジャパンの調査では、最も人材が不足している職種の1位は営業職だった。生命保険大手4社の営業職員数は、5年間で合計約1万1000人も減少している。「2年以内に6割が離職する」という業界の常識が、長年の構造的課題として重くのしかかっている。

(画像:エン・ジャパン「企業の人材不足実態調査」/現在、人材が不足している部門が「ある」と回答した企業に伺います。不足している職種について教えてください。(複数回答可)の回答)

だからこそ、各社は営業職の賃上げに踏み切っている。明治安田生命は営業職員約3万7000人に平均6.5%、日本生命も約4万人に6%超の賃上げ方針を打ち出した。

生保業界以外でも、たとえばオープンハウスは新卒営業職の初任給を40万円に引き上げた。

人が余っている部署から、人が足りない部署へ。配置転換の論理としては正しい。しかし、私は20年以上営業コンサルタントをしてきた立場から断言したい。そんな簡単なものではない。

「経験不問」で営業を募集する企業の実態

いまだに「経験不問」で営業職を募集する企業がある。そういう企業の実態を、ハッキリと書こう。

営業の定着率が極めて悪い。

50人雇って5人残ればいい。そんな感覚で採用している。10%でも残ってくれればいいと思っているから、次から次へと採用する。営業としての才能がある人だけが残り、そうでない人は、いられなくなって辞めていく。

これが「経験不問」の現実だ。

しかし配置転換の場合はどうか。成績が悪いからといって解雇できない。辞めさせることもできない。営業に向いていない人が、営業部に居続けることになる。

しかも、営業経験のない他部門からやってきた人を指導する営業課長や部長は大変だ。「営業なんて誰でもできる」と思われているようで、プライドを傷つけられるだろう。営業はそんな甘いものではないのだ。

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