3000年の湯と400年の城…《愛媛・松山の旅》で感じた"究極の魅力" 「至極の観光名所3カ所」を巡り、流れる時間を楽しむ 大人の女子旅にも!

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道後温泉
道後温泉本館(写真:筆者撮影)

浴室に足を踏み入れると、少しひんやりとした空気。湯に肩まで浸かると、思わず息がこぼれます。石造りのその作りは、決して豪華ではありません。むしろ素朴。浴室の「神の湯(かみのゆ)」という名前の響きもいい。歴史を感じる佇まいがあります。

地元の方がこんな話を教えてくれました。「ジブリ映画『千と千尋の神隠し』の制作時に、参考にされたと言われている」と。真偽はさておき、そう聞くと、確かにどこか物語の舞台装置のようにも見えてきます。

時を超えたような空間が日常の湯として息づき、その中に自然に溶け込める体験こそが、この場所の醍醐味なのだと思います。

湯上がりは通ってきた商店街をそぞろ歩き。種類豊富な柑橘ジュースを片手に、肩の力を抜いて歩く。それだけで、また少しととのいます。

きよみ
湯上がりは蜜柑ジュースでホッと一息(写真:筆者撮影)

正岡子規の俳句に感激

松山は、夏目漱石の『坊っちゃん』の舞台としても知られる街です。その漱石と親友だった俳人・正岡子規の生誕地でもあります。街のあちこちに句碑が立ち、子規記念博物館にも足を運びました。

正岡子規
子規記念博物館(写真:筆者撮影)

静かな展示室には、明治という激動の時代に、俳句を革新し続けた子規の人生が広がっていました。快活な少年時代から、新聞記者として活動した日々を経て、俳句や短歌に新しい風を吹き込み、34歳で亡くなるまで。

病魔と闘いながらも言葉を書き続けた姿は、いまを生きる私たちにも静かな問いを投げかけます。気づけば、展示室で思いのほか長く足を止めていました。

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