40代感涙!テニス界"伝説の名器"プロスタッフ復刻に秘められた舞台裏、アイコン引退「ウイルソン」の生存戦略と「黄金スペック」へのアンチテーゼ
それにしても、往年のモデルがなぜ、この2026年というタイミングでよみがえったのか。その背景には、歴代の王者たちに愛された名器が直面する「危機」があった。
「正直に言うと、『プロスタッフ』の名前がウイルソンからなくなってしまうのでは、と覚悟していたんです……」
日本国内でウイルソンブランドを展開する、アメアスポーツジャパン マーケティングチーム ラケットスポーツリーダーの上田篤さんは、そう打ち明ける。
「なくなってしまう」とはどういうことか? そこには1人のスーパースターの存在が大きく影響している。
巨大なアイコンを失ったことで「絶滅の危機」に?
ロジャー・フェデラー。前述したサンプラス戦での“金星”で世界に華々しくデビューした彼は、その後ウィンブルドンを8度も制し、新たな「芝の王者」に君臨。グランドスラム通算では20のタイトルを持つ、テニスのみならずスポーツ史に燦然と輝く「超レジェンド」だ。
そのフェデラーは現役中、一貫してプロスタッフシリーズを愛用し続けてきた。しかし、初代から数えて13代目のモデルとなる「V13」を最後に、22年に現役を引退。それは同時に、ブランドとしてフェデラーという巨大なアイコンを失ったことを意味した。
その後、23年にV13の後継としてリリースされたのが「V14」。ところが、レジェンドを失ったインパクトはあまりに大きく、市場での評価はいまひとつだった。
皮肉だが、フェデラーが長きにわたりテニス界に君臨しすぎたあまり、いつしか世間のイメージが「プロスタッフ=フェデラー」になっていた。これまでの「チャンピオンに受け継がれてきた名器」の物語を、たった1人の存在が塗り替えてしまったのだ。




















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