累計1030万体のロングセラー人形「メルちゃん」を筆記具メーカー「パイロット」が作ったワケ "お世話人形"界の一強を生んだ、意外な背景

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先述の通り、「おともだち」はすでに発売していたものの、実は名前がついたのはメルちゃん以外で初めてだった。ネネちゃんで手応えを感じ、以降は名前やキャラクターを練ったシリーズが育まれた。

現在、メルちゃんシリーズのお人形は10人。キャラクターも服の色も多様で、男女の垣根なく遊ぶことができる。

メルちゃん
前列左から、あおくん、ネネちゃん、メルちゃん、リリィちゃん、あっちゃん。後列左から、うたちゃん、れなちゃん、ネオりん、ゆかちゃん、りこちゃん(撮影:尾形文繁)

見回すと、個性を感じつつ「メルちゃんっぽさ」も伝わってくる。

「顔の形や体つきは基本的に同じです。髪と目、表情にちょっとずつ違いがあります。シリーズの企画担当者がそれぞれ違う中、唯一ルールとしたのは、『目が合う』ということでした。抱き人形なので、ちゃんと表情が見える、対話ができるといいましょうか。お人形は、こちらを見ている表情になるように作っています」

ネオりん
シリーズの中で一番新しい「ネオりん」。動画配信をしているクリエイターという設定(撮影:尾形文繁)

子どもの「お世話したい」気持ちをくすぐる

メルちゃんの身長は26cm。他社メーカーのお世話人形よりも小さめだ。そのサイズ感が、小さな子どもが抱えるのにちょうどよい大きさになっている。

「子どもたちにとってメルちゃんは、自分より年下で何かしてあげたくなる存在のようです。『お世話をする相手』と捉えてくださっています」

子どもたちがメルちゃんに愛着を持つのはなぜか。そこには徹底的な「子ども視点」があるようだ。

「メルちゃんのデザインや遊びは、お子さん向けに考えています」と土井さん。ベッドやベビーカー、歯ブラシセットにおむつ、着せ替えセットなど、周辺パーツは子どもが好むデザインや遊びに視点をおいて企画されている。

メルちゃん
小さな歯ブラシを持つメルちゃん(撮影:尾形文繁)
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