「10万円以上の高値で取引」「あの子は価値が低いのばかり出してくると陰口」平成と様相が異なる…過熱しすぎた令和のシール交換の闇

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ほんの数分の出来事だったが、シールの「価値」をめぐる交渉が、子どもたちの人間関係を揺らす様子がはっきり伝わってきた。

シール交換に無頓着な男児と、未就学児のコミュニティにしか身を置いていない筆者は、目の前で起きた子ども同士のやり取りに心底驚いた。

それと同時に、こう思った。「これは本当に、単なる遊びなのだろうか?」もし単なる物々交換にすぎないのなら、ここまで空気が張り詰める理由は何なのか。その違和感の正体を考えたとき、こう気づいた。

今のシール交換は、かつて自分が経験したものとは明らかに別物なのである。

平成と令和の顕著な違い『ボンボンドロップシール』

シール交換とはその名の通り、子ども同士が手持ちのシールをシール帳に貼って見せ合い、互いに納得できる条件で取り替える遊びだ。一見すると単純で、平成の小学生として幼少期を過ごした筆者も、かつては同様の遊びを楽しんだ。

しかし、やっている行為は同じでも、令和のシール交換は平成のそれとは意味合いが大きく変わっている。平成と令和のシール交換の顕著な違いのひとつに、『ボンボンドロップシール』の存在が挙げられる。

平成時代には見られなかった『ボンボンドロップシール』(写真:筆者撮影)
平成時代には見られなかった『ボンボンドロップシール』(写真:筆者撮影)

通称『ボンドロ』と呼ばれるこのシールは、透明感のあるぷっくりした立体加工が特徴的で、光沢やデザインのバリエーションが非常に豊富である。

かわいらしい見た目に加え、シリーズごとに「レア」「限定」「廃番」など希少性が設定されており、子どもたちの収集欲を刺激する仕組みが最初から組み込まれているのである。

フリマアプリを覗いてみると、ボンドロのまとめ売りは10万円以上の高値取引で交渉が成立している例もあるから驚きだ。

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