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松田聖子「夏の扉」、山下久美子「赤道小町ドキッ」など昭和の名曲が多数… 「はるな愛の半生」を描く映画《This is I》が"国内外で話題"のワケ

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エンターテインメント作品へと昇華されていると実感するのが、山下久美子「赤道小町ドキッ」の場面でしょう。

アイとして生き始めたケンジが商店街を歩くシーンは、ミュージカル調の演出が取り入れられています。歌とダンス、鮮やかな色彩が重なり合い、観る者の目を奪います。“エア”ミュージカルという試みによって、物語の景色が一瞬で変わります。

山下久美子「赤道小町ドキッ」の場面(写真:Netflix)

そしてラストを飾るのが、渡辺美里「My Revolution」です。単なる懐かしさのための選曲ではありません。〈君が教えてくれた My Fears My Dreams 走り出せる〉という歌詞は、アイと和田医師の関係性と驚くほど重なります。互いの存在が、それぞれの恐れや夢を受け止め、前へ進む力へと変えていく。楽曲が流れることで、その関係の意味がよりはっきりと伝わります。

一つひとつの楽曲が、努力や闘いの物語を前向きなリズムへと変えているのだと、深く腑に落ちるはずです。物語を湿らせることなく、晴れやかな空気を保っているように思います。

アイの生き方から目が離せない(写真:Netflix)

楽曲の使用許可を取る際に困難も

こうした名曲が並ぶ裏側には、現実的なハードルもあったようです。

Netflixコンテンツ部門マネージャーの佐藤善宏氏によれば、当初想定していた楽曲の構成から最終的に約2割が変更されたといいます。

劇中で使用するための許可取りはどの作品においても慎重な作業になります。しかも今回は、昭和から平成に時代がまたがり、複数の権利元との調整が欠かせません。

さらに本作は全世界配信です。国内のみならず、海外展開を前提とした許諾のハードルも加わります。

それでもこれだけの楽曲が実現したというわけです。ラインナップの価値を強く感じさせます。

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【昭和の名曲が物語として息づく】

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