「寮の排水溝が油で詰まった…」 中国人実習生との"絶望的ギャップ"を乗り越え過去最高の売上高を生み出した町工場のリアル
「毎月、抜き打ちで掃除チェックをして、あれがダメ、これがダメ、と口酸っぱく……。掃除をやり直させたところは『あとで写真を見せてね』と言って、辛抱強く教え込みました」
また、製造現場では食品安全衛生上、工場に入るだけで手洗いやほこりの除去など多くの工程をこなす必要がある。こちらは前述した中国から帰化した社員が、通訳も兼ねて技能実習生にルールを教え込んだ。
これに加えて同社が注力したのが、製造現場でのデジタルツールの活用だ。日報や業務点検などの帳票をデジタル化するツール「カミナシ レポート」を導入し、40台のタブレット端末を各所に設置した。
工場にはそこかしこに2次元バーコードが掲示してあり、それをタブレットで読み込めば「カミナシ レポート」の帳票が出てくる仕組みを構築している。アイコンなど直感的なUI(ユーザーインターフェース)も、日本語に不慣れな彼らにとって助けとなっているようだ。
「現場作業の効率化を図るのが目的なので、外国人人材の活用とは直接の関係はありません。ただ、彼らの中には『日本語は理解できるけど、話せない、書けない』という人も多い。結果として彼らにとっても言語のハードルが低く、使い勝手のよいツールになりました」(杉本さん)
さらに、社員が「更衣室への行き方」「カミナシレポートの使い方」など多言語対応の動画マニュアルを作成。そのようにコミュニケーションの壁を乗り越えることで、技能実習生たちは仕事や生活のルールを1つひとつ理解し、習得していった。
現場に芽生えた「細やかな気遣い」
一方、製造現場の社員たちは、中国人の技能実習生と一緒に働く中で何を感じているのだろうか。
製造部の鈴木紋加さんは「当初はやはり言語やカルチャーのギャップに戸惑った」と告白する。



















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