「寮の排水溝が油で詰まった…」 中国人実習生との"絶望的ギャップ"を乗り越え過去最高の売上高を生み出した町工場のリアル

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その1人、王さんは「日本の食品安全衛生を学びたい」と来日し、ナニワで働いて2年半になる。日本の四季が大好きで、休日には京都や奈良をたびたび訪れるという。

「これからも大好きな日本でずっと働き続けたい」。その思いから、在留期間の上限が撤廃される「特定技能2号」の取得を目指して猛勉強中だ。

もう1人の張さんは、来日してまだ3カ月。なんと夫と子どもを母国に残して“単身赴任”で日本に渡ってきたのだという。

「今は研修期間だけど、ナニワの皆さんは優しくて、丁寧に仕事を教えてくれます。将来的には日本で仕事を頑張って、中国から家族を呼び寄せたい」

「え? ゴミ袋を買わなきゃいけないの?」

小豆を炊く釜
工場内には小豆を炊く釜が所狭しと並ぶ(写真:ナニワ)

ナニワが中国人の技能実習生の受け入れを始めたのは、11年前の2015年にさかのぼる。当初から採用に携わっている工場長の杉本健児さんは、その経緯を次のように語る。

「周辺には自動車産業が集積しているため、地域の給与水準が高く、採用に苦戦していました。当社には中国から帰化した社員がいたこともあって、人手不足を解消する一手として中国人の受け入れを決断したんです」

杉本工場長自ら、大連や天津など現地の日本語学校を直接訪問し、採用試験を実施。日本での就労意向の強い5人の中国人を「1期生」として迎え入れた。彼らのために寮を準備し、布団、家電などもすべて用意して、受け入れ態勢を整えた。

ところが、である。「最初は驚くことばかりでしたね……」と杉本さんは当時を述懐する。

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