専門医が教えるがん検診「ムダな検査」「必要な検査」――【肺がん】CTが必要な人・不要な人の違い【子宮頸がん】内診が嫌な人の注目の検査とは?

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その最たるものが、「寿命には影響しないがんを見つけてしまう可能性(過剰診断)」や、「がんがないのに精密検査が必要とされてしまう可能性(偽陽性)」などだ。

過剰診断や偽陽性では、必要のない検査や治療が行われるおそれがある。

それによって入院が必要なほどのトラブルが発生する可能性もあるし、新たに受けた検査で陰性だとしても、「やっぱりがんかもしれない」という疑念が拭えないこともある。何より、本人や家族の心身の負担は想像以上に大きい。

尿や唾液で調べる検査はどうか?

昨今、血液や尿などに含まれる因子(がん細胞のDNA、RNA、タンパク質の断片など)を調べて、あるいは被験者の尿の臭いを「線虫」に嗅がせるなどして、どこかにがんがある“リスク”を知る、とうたう検査もある。

これらについて桑野医師は、「ある程度の割合でがんのリスクがわかるのが真実であれば、技術的な進歩といえるかもしれません。ただし、現段階ではこれらの検査は“陽性だからがんがある”と確定できるものではなく、“陰性だから安心”とも言い切れません」と話す。

費用も、対策型検診を受ける場合の自己負担に比べて、かなり高い。「そうしたことを理解したうえで検討してください」と付け加える。

がん検診の情報は、厚生労働省や国立がん研究センターのウェブサイトが参考になる。そのほかのウェブサイトや、SNSについては、書かれている内容が伝聞や推論ではないか、データの出所がきちんとしているか、情報が新しいかといったことを確認したほうがいいそうだ。

「最新の検査といわれているものが、以前の検査より良いとは限らないという点も気を付けましょう。1つの検診方法の評価が大規模試験で確立されるまで、少なくても10年はかかります。多くの検査が泡のように出ては消えていきます」(齊藤医師)

一口にがん検診といっても玉石混淆だ。

少なくとも対策型検診と任意型検診という2種類あることを理解するのが大事で、自分が今受けようとしているものがどちらなのかをはっきりさせたうえで、受けるかどうかを決める。

桑野医師は「その検診の利益と不利益はなにか、陽性なら次にどんな検査を受けるのかについて十分に情報を集め、納得して選んでください」と話す。

参考:「がん検診」厚生労働省/「がん情報サービス 一般の方へ」国立がん研究センター

佐賀 健 メディカルライター

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さが たけし / Takeshi Saga

製薬会社で医療機関向けの営業職として勤務した後、出版社で医薬専門紙の取材・編集に携わる。2015年に独立してフリーに。読者が「ちょっと気になるこの症状」「聞いたことがあるあの病気」について専門家に取材し、ウェブ、新聞、雑誌に執筆している。

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