ポリコレ疲れが追い風に? 批判浴びる「嵐が丘」の白人起用が、興行的に正解だった理由
唯一、11年のアンドレア・アーノルド監督作『ワザリング・ハイツ 嵐が丘』では、無名の黒人俳優ジェームズ・ハウソンが大抜擢されたが、興行成績は散々たるもので、ハウソンもその後まるで姿を見かけなくなった。
もちろん、アーノルドのバージョンが失敗したのは、キャスティングのせいだけではないだろう。しかし、製作側がキャスティング時に興行成績を気にするのは当然だ。
エロルディはHBOの人気ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』でブレイクし、最近は『プリシラ』でエルヴィス・プレスリーを、『フランケンシュタイン』でモンスターを演じて注目された。フェネルは彼と『Saltburn』でも組んでおり、信頼関係があったのも大きかったと思われる。
一般観客は受け入れたということ
少なくとも、興行面でこのキャスティングは失敗ではなかったようだ。製作費8000万ドルのこの映画は、公開初週末に全世界で8300万ドルを売り上げたのである。この調子だと、利益を出す作品となることはおそらく間違いない。大人向けの映画が苦戦し、メジャースタジオが作りたがらなくなっている近年においてはとくに快挙である。
つまり、外野からどう言われようが、一般観客はエロルディがヒースクリフを演じるという発想自体に抵抗はなかったということ。シネマスコア社による観客調査の結果は「B」とまずまずのレベルで、実際に見た人がみんな満足だったわけではないにしろ、その週末のトップを飾るに十分な数の人々に「見に行ってみたい」とは思わせたのだ。
そんなふうに話題を集めたこの映画は、2月27日に、日本公開を迎える。日本にもいる原作のファン、あるいは過去作を覚えている映画ファンは、このヒースクリフをどう受け止めるのだろうか。日本での反応とともに、この映画とキャスティングの長い目で見た評価がどんなものになるのかも見届けたい。
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