運命の相手」を"相性重視で探す人"が損する理由――心理学者が語る「性格診断の信憑性」と「科学的に見た相性の正体」

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結果からいうと、性格と相性による研究では「相性のよい性格」「相性の悪い性格」というものがあるのかどうかよくわかっていません。というよりも、何をもって「相性がよい」とするのかが難しい問題なのです。

そう考えると、世の中の性格テストなどで出てくる「性格の相性」診断の多くは、「言いすぎ」なのではないかという印象を持っています。

ネット上で、無料でできる性格診断テストのようなものでは、自分の性格がタイプで示されたあとで、「あなたの性格と相性のよい性格はこちら」といって相性のよしあしが示されます。こういった評価の根拠がどこにあるのかは、よくわかりません。

少なくとも研究で明確に結果が出ているようなものでもありませんから、こうした性格診断テストの作成者が思いついたものなのか、「似ている」という理由だけで結びつけているのか、自分の経験だけで結論づけているか……。いずれにしても、明確かつ科学的な研究結果ではないことは確かです。

無料で試せる性格診断テストはすでに述べたように、性格と相性のよしあしについても過剰な言い方になっていること、十分な信憑性がないことを認識しておいてほしいと思います。

相性と性格は関係があるのか

そもそも相性とは結果的に関係性がよいことを指すので、性格が類似していることが、そのまま相性のよさを示すわけではありません。

昔から性格が似ているほうがいいのか、真逆のほうが合うのかの研究がたくさん行われてきました。

性格がお互い離れているよりは類似しているほうが、関係性はよくなりそうな気もしますが、まったく違った性格でも、そのでこぼこが互いに補い合う方向で作用すれば、相性がよくなることもありそうに思えます。

これまでの研究結果としては、「類似していないよりは類似しているほうが関係はよい」という結論が多く出ています。

ここで重要なのは、「類似していると関係がよい」ということであって、「類似していると相性がよい」というわけではないという点です。

性格がよいか悪いかは結果で示されますが、相性がよいか悪いかも「結果」で示されます。カップルの性格を測定して、その得点がどれくらい関係の満足度を予測するのか、また長期的で良好な関係につながるのか、別れてしまわないのかなどを予測していくのです。

ただし、このような研究を行うと、確かにお互いの性格が似ているほうがよい関係性に結びつきがちという結果が出るのですが、その影響力は大きなものだとはいえません。

大切なのは性格よりも価値観であるかもしれません。価値観とは、何をよいと考え、何をダメとするかの判断です。それによって行動の優先順位が変わってきます。

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