転職ストレスが原因!? 50代男性の体内から摘出した「梅干しの種」らしき物体の正体。"軽い鈍痛"から"眠れないほどの痛み"に悪化した病とは

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結石ができる最大の要因は、天ぷらやフライなどの脂っこい食事を摂ること。コレステロールを摂りすぎると、胆汁内のコレステロールの量も増えるため、コレステロールが結晶化しやすくなるのだ。これをコレステロール結石といい、胆石の原因ではもっとも多い。

「山口さんの場合、急激に胆石が大きくなっていますが、これはあまり考えられない。もしかしたら、胆嚢内の小さな複数の胆石が合体し、急激に大きくなってしまったのかもしれない」と菊池医師は推測する。

胆嚢がなくなっても問題ない?

胆嚢炎では、一般的な診察のほか、腹部超音波検査、CT検査、MR検査などの画像診断が行われる。初期の場合は抗菌薬を使って様子を見ることもあるが、中等症や重症の場合は手術が必要になる。

「胆石だけを取り除くことはできないので、胆嚢ごと摘出します。今は腹腔鏡下手術がほとんどですが、炎症が強くて胆嚢が腫れ上がっている場合は開腹手術をすることもあります」(菊池医師)

胆嚢を摘出しても大丈夫なのか……と山口さんは不安に思ったそうだが、菊池医師も「問題ない」と話す。

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「胆嚢は、胆汁を一時的に保管する袋のような臓器。なくなっても肝臓から直接、十二指腸に送られるだけですから、なんら支障はありません。ただし、切除直後は脂っこいものを摂ると、お腹を下しやすいので要注意です」

手術で胆嚢を摘出すれば、胆嚢炎が再発するおそれはない。だからといって、脂っこい食事を摂りすぎれば、肥満や脂質異常症などさまざまな生活習慣病につながる。これを機に食生活を見直すのは大切なことだ。

最後に、菊池医師は「これまでに経験したことがない腹痛」を感じたら、なるべく早く病院にかかってほしいと話す。

「急性胆嚢炎を放置すると、胆嚢がやぶれて胆汁や膿などが腹腔内に散らばることがある。胆汁性腹膜炎や敗血症になると、最悪のケースでは命を失うおそれもあります」

菊池 大和 きくち総合診療クリニック

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きくちやまと / Yamato Kikuchi

2004年、福島県立医科大学医学部卒。浜松医科大学附属病院にて初期研修医。磐田市立総合病院外科、国立がんセンター東病院呼吸器外科、湘南東部総合病院外科科長・救急センター長、座間総合病院総合診療科などを経て2017年、土日も診療を行う総合診療クリニックであるきくち総合診療クリニックを開業。小児から高齢者まで、救急医療も行い、あらゆる症状を診る「総合診療クリニック」が全国に広がることを目指し、啓発活動にも積極的に取り組んでいる。

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大西 まお 編集者・ライター

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おおにし まお / Mao Onishi

出版社にて雑誌・PR誌・書籍の編集をしたのち、独立。現在は、WEB記事のライティングおよび編集、書籍の編集をしている。主な編集担当書は、森戸やすみ 著『小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK』、宋美玄 著『産婦人科医ママの妊娠・出産パーフェクトBOOK』、名取宏 著『「ニセ医学」に騙されないために』など。特に子育て、教育、医療、エッセイなどの分野に関心がある。

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