「若かりし頃は週3〜4日は仕事絡みの外食で、肉や揚げ物などの脂っこいものを食べる機会が多々ありましたね。でも、その後は積極的に魚を食べるようになりましたし、お酒の量も減っています。だから、理由はまったくわからないんですよ」
とはいえ、今振り返ると、もう少し早く受診すべきだったと山口さん。
「数年間にわたって胆石の大きさが変わっていなかったので、すっかり油断していました」
胆嚢を摘出した影響は?
なお、手術で胆嚢を摘出した山口さん。胆嚢がなくなると何かが変わるのか医師に聞いてみたところ、「特になし」とのこと。
実際、手術後すぐは脂っこいものや刺激物を避けるよう言われていたため控えていたが、今は以前と変わらない食生活を送っている。特に健康面で問題はないそうだ。
「そういえば、胆嚢摘出術のことを医師や看護師は『タンテキ』って略していて、まるでビフテキのようでした。脂っこいものが食べられなかった手術後は、タンテキって言葉を聞くたびに、ビフテキを食べたくなりましたね(笑)』(山口さん)
急性胆嚢炎は、脂質を溶かすために肝臓から分泌される消化液「胆汁」をためておく胆嚢に炎症が起きた状態をいう。原因の90〜95%は胆石だ。若い人には少なく、山口さんのような中高年に多い。
実は胆石ができやすいグループがあることがわかっていて、「5F」と呼ばれる。「Forty (中年以降)」「Female (女性)」「Fatty (肥満)」「Fair(白人系)」「Fecund/Fertile(多産・経産婦)」の頭文字をとったものだ。
総合診療かかりつけ医、きくち総合診療クリニック院長の菊池大和医師は、急性胆嚢炎の原因について、こう説明する。
「私たちが脂質を摂ると胆嚢が収縮し、たまっていた胆汁が十二指腸へと送り出されます。その胆汁が膵臓から送り出された膵液とともに脂質を分解するのですが、胆嚢内にできた胆石が出口を塞いでしまうと、胆汁がうっ滞して痛みが出るというわけです」
胆嚢炎は最初、脂っこい食事のあとに「胃が痛い」「胃がもたれる」といった症状から始まることが多い。やがて痛みが出るようになり、徐々にひどくなっていく。「右の脇腹が痛くなったり、発熱や吐き気、寒気、食欲低下などを起こしたりすることもあります」と菊池医師。




















