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クマの出没ルートをAI活用で特定!「猟友会頼み」な"従来型パトロール"の限界をどう超えるか

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  • 小幡 祐己 株式会社アシストユウ代表取締役社長

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クマ被害が深刻化し、「人」に頼る従来型の対策は限界を迎えています(写真:kosumi/PIXTA)

近年、私たちの身の回りにおけるクマ被害の報道は、もはや他人事では済まされないレベルに達しています。環境省のデータによれば、クマによる人身被害の約66%が、人里や農地といった生活圏で発生しているといいます。

観光地での死亡事故や、市街地での出没が常態化する現代において、目視、巡回といった「これまでの対策」は機能不全に陥っています。

深刻化するクマ被害と、従来の対策が抱える限界

私が現在のクマ被害の深刻化において、最も危機感を覚えているのは、「クマの行動が根本的に、そして決定的に変化している」という点です。

かつては、山に入るときに鈴を鳴らしたり、ラジオを流したりすれば、クマは警戒して逃げていきました。しかし今のクマは「音=人間がいる=美味しいものがある」と学習してしまっています。特に人間の食べ物(生ゴミや農作物、時には人間の肉の味さえも)を覚えてしまった個体は、執着心が非常に強く、追い払うのが困難です。「音で威嚇すれば逃げる」というこれまでの常識は、もはや通用しないのです。

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【「人」に頼る対策の限界】

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