映画≪国宝≫に歌舞伎俳優も驚嘆!  「歌舞伎の松竹」ではなく「東宝」の配給で成功した理由

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人間国宝である片岡仁左衛門を父に持つ片岡孝太郎も自身の6月11日のブログで、以下のように述べた。

「うちに国宝おりますが、歌舞伎の人間国宝とはその人物が歌舞伎を演じている時が国宝になります。普段は人間国宝でなく、普通の人なんです。それはさて置き、いま歌舞伎座の楽屋では映画『国宝』の話題でいっぱいです。コレから観る人もいれば観て感動してもう一度観ると言っている人もあるくらい盛り上がっています。僕も予定立てなきゃ…話題にのれなくなっちゃう」

歌舞伎俳優も高く評価

歌舞伎俳優の間でも評判なほどの出来ということだ。映画では当然、舞台上のシーンも数多い。映画に登場する主な演目は下記のとおりだ。

積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)
藤娘(ふじむすめ・舞踊)
二人道成寺(ににんどうじょうじ・舞踊)
曽根崎心中(そねざきしんじゅう)
鷺娘(さぎむすめ・舞踊)

どれも歌舞伎の名作と言われる演目だ。舞踊は所作事(しょさごと)と言われる。所作とはしぐさや振る舞いの意味で、舞踊以外でも歌舞伎は所作が重要だ。世の中数多くの俳優がいるが、すぐに歌舞伎の舞台が務まる訳ではない。当然、舞踊はすぐには困難だが、舞踊を含まない演劇でも所作が大事なのでそれを習得する必要がある。

特に歌舞伎の特徴として女形があるが、男が女を演じるのだから技が必要であり、伝統的な美の表現方法を習得する必要がある。それは並大抵のことではない。

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