没入感がハンパない「聴く読書」の新常識──アマゾンの音楽サブスク、体験の定着を目論む戦略に迫る

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「セルフパブリッシングは、世界の多くの地域で注目を集めています。我々は著者が、自分のオーディオブックタイトルをシームレスに作成できるサービスを提供しています。

日本でも活用事例が増えており、セルフパブリッシング促進のために、さらなる多くのサービスを開発・提供する予定です」(キャリガン氏)

視聴体験の拡大と、「耳で推し活」のプラットフォームへ

Amazon Music UnlimitedへのAudibleのバンドルは、月に1冊。読書家からすれば少ないと感じるかもしれないが、オーディオブック未体験のユーザーに対して、その体験を提供するだけの大きな効果を上げることになるだろう。

アマゾンとしては、その視聴体験を実現する場所の拡大にも努めている。HD品質や空間オーディオが楽しめるデバイスに対して、アマゾンドットコム上での表記をしたり、自動車メーカーと連携し、車内で手軽に音楽やオーディオブックを楽しめるようにする取り組みも盛んだ。

Android AutoやCarPlayなどの、クルマとスマホの連携で、Amazon MusicやAudibleを利用できるようにしている。またテスラの最近のシステムアップデートでは、インフォテイメントシステムにも、Audibleアプリが追加され、運転中の聴く読書体験が拡充された。他のメーカーとの間でも、ネイティブアプリの搭載で協議をしているという。

推し活というキーワードで日本市場を重視しているアマゾン。Amazon Music UnlimitedがAudibleを取り入れ、「耳で推し活」を実現するプラットフォームとしての活路を見出している。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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