写真集が売れに売れ、ラジオもリスナー多数 お笑いコンビ「マユリカ」はなぜ人気なのか? 有名女優もファンを公言
中学以降は別々の学校に進学したものの、自宅が近いことから週末や長期休暇に幼少期からの仲間と一緒に遊んでいた。高校時代、中谷が漫画を描き続ける一方で、阪本はクラスメイトの影響で大喜利の面白さにハマり、お笑いの道を意識するようになった。
大学に進学後、程なく阪本が中谷に「一緒にやらへんか?」と声を掛けた。伸び悩みを感じていた中谷は、「売れたら、漫画も描ける」とこの話に乗る。1年ほど「baseよしもと」のオーディションを受けたが、結果は振るわず。大学2年のときに阪本が大学を中退してNSCに入ろうと誘い、中谷はしぶしぶこれを受け入れた。
不運が続き、「マユリカは呪われている」
それまで「いぶき」というコンビ名で活動していたが、NSCに入って「マユリカ」に改名。お互いの妹の名前(阪本の妹「マユ」、中谷の妹「ユリカ」)を合体させたもので、当時はその由来が周囲から「キモい」と言われるとは少しも思ってもいなかった。
コロコロチキチキペッパーズ、ZAZY、男性ブランコ、滝音・秋定遼太郎などNSC大阪校の同期(2010年入学)は層が厚い。そんな中、ビスケットブラザーズとマユリカは、同期ではもっとも遅い4年目で当時の劇場「5upよしもと」所属のメンバーとなった。
遅れを取り戻すように、ふたりは一気にピラミッド形の階層ステージを勝ち上がり、ついには一番上の「煌」へとたどり着く。しかし、たった1カ月でそのシステム自体が崩壊してしまう。このあたりがマユリカらしい。
とはいえ、その後リニューアルした「よしもと漫才劇場」でも着実に存在感を示し、2017年に『上方漫才協会大賞』新人賞、『第7回ytv漫才新人賞』(決勝戦は2018年)決勝進出、2018年に『M-1グランプリ』準決勝進出と結果を残す。

同年のM-1王者となった霜降り明星のような派手さはないものの、芸人仲間から評価を受け慕われるコンビとしてジワジワと認知されていく。そんな矢先、再びふたりに不運が襲いかかった。遅刻を重ねて最後通告を受けた翌日、中谷が6時間遅刻。連絡も取れず、劇場関係者を巻き込んで探し回る騒動となり、2カ月の謹慎処分に。
復帰直後、今度は劇場の舞台裏で中谷が喫煙していたことがバレて厳重注意を受ける。一方の阪本は、同棲中の彼女の浮気が発覚する災難に見舞われた。あまりに不運が続くため、ふたり揃って京都までお祓いに行くも、帰りに自転車が盗まれる始末。その頃から劇場内で「マユリカは呪われている」とささやかれ始めた。
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