「G7各国の首脳たちの仲間に入れず」「ポツンとぼっち」G7サミットで“浮いていた”石破茂首相…《発言が苦手な人を救う“4つの方法”》

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輪の外に立ち続けるか、中に入っていけるかは、言葉の巧さよりも「どう身体を場に差し出すか」にかかっている。

話の中心人物に軽く身体を向ける、足先をそちらに傾ける、会話のテンポに合わせてうなずく。無言でもこうした所作が、会話に加わろうとする意志を伝えてくれる。

無理に言葉を挟まなくても、適度な距離と柔らかな態度を保てば、「この人は空気を読んで動ける」「その場にふさわしいふるまいができる」と受け止められる。

身体の向きだけで、場とのつながりは十分に築けるのだ。

4. 「視線」でつながる

会話の相手がいない時間にどこを見ているかは、周囲に意外なほど強い印象を残す。うつむいて手元ばかり見ていたり、関係のないところを見つめたりしていると、「場に馴染んでいない」「浮いている」と映ることがある。

視線は、会場全体を穏やかに見渡すように動かすのが効果的だ。人と目が合ったときは、軽く会釈を交わすだけでも、自然な気配りが伝わりやすい。さらに、視線を下げすぎず、常に視界を開いておく意識を持つことで、「開かれた存在」として空間に溶け込みやすくなる。

視線は「私はここにいます」と伝える言葉の代わりになる。その向け方や動かし方を意識することが、沈黙の場面でも周囲とのつながりを築く鍵となる。

話さない時間にこそ、にじむものがある

誰もが常に輪の中にすっと溶け込んだり、自分の意見を適切な言葉で即座に表現できたりするとは限らない。でもそこで人との交流をあきらめる必要はない。話していない時間のふるまいにこそ、その人の成熟や関心がにじむ。

視線の配り方、姿勢の保ち方、相手の言葉をどう受け止めるか。そうした細部の積み重ねが、信頼や存在感につながっていく。

注目されるのは、言葉の多さではない。その場にどう関わろうとしているか――その姿勢そのものが、何より雄弁に語るのだ。

安積 陽子 ニューヨーク州立ファッション工科大学主任講師/国際イメージコンサルタント

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あさか ようこ / Yoko Asaka

国際ボディランゲージ協会代表理事。

アメリカ合衆国シカゴ生まれ。ニューヨーク州立大学イメージコンサルティング科卒業後、Protocol School of Washingtonにて国際プロトコール資格を取得。ニューヨークを拠点にエグゼクティブ、政治家、起業家を対象としたイメージコンサルティングを手がける。

現在はニューヨーク州立ファッション工科大学(Fashion Institute of Technology)にてイメージコンサルティングコース主任講師を務め、世界各国の受講生に教育を行っている。政治家、アナウンサー、文化人、実業家に対するイメージ戦略コンサルティングも手がけ、最新のインプレッションマネジメント手法を提供。

企業や医療機関に向けた非言語コミュニケーション・ボディランゲージ研修、イメージ戦略に関するコンサルティングや講演、執筆活動にも幅広く取り組んでいる。

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