「日吉駅の裏には、慶應義塾大学の日吉キャンパスがあるのですが、このあたり一帯は通称“日吉台”と呼ばれています。
そのくらい高い位置にあるんですね。そこからすると日吉本町駅はかなり低い場所にあります。そうしたことから、住民たちの間に上と下の意識ができたのかもしれません。
また、日吉駅の周りは東急電鉄(以下東急)が開発した街です。大正15年に日吉駅が開業したのですが、当初は高級住宅街として知られる田園調布のような街をイメージして整備したようです。でも、なかなか人気が出なかった。
そこで、当時移転先を探していた慶応大学に目をつけ、昭和9年に誘致合戦を制して日吉キャンパス開設を実現したんです。そこから分譲地としても、徐々に人気が出てきました。つまり、日吉駅界隈に住宅を持つ人のほとんどは、それ以降に越してきたわけです」(西村さん)


一方、日吉本町駅の周りは、東急が日吉を開発する以前から住んでいる人が多いということなのである。
「いろんな場所から移り住んできた人が多く住む日吉駅の周りと、それより前から住んでいる人が多い日吉本町駅の周辺では、街としての雰囲気がかなり違います。そんなところから、街に対する住民たちの思いに差があるように見えるのかもしれません」(西村さん)
一人暮らしなら日吉駅、戸建てなら日吉本町駅

日吉本町駅から歩いて5分ほどの場所にある「豆遊房(横浜市港北区日吉本町4-22-17)」店主の白倉弘之さんは次のように話す。
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