地図で確かめてみると、地元住民の話すとおり、かなりの高低差だ。
「普通部通りをまっすぐ行くと、“赤門坂”っていう坂があるから、行ってみるといいよ。その先に日吉本町駅がある」(同上)

教えられた通りに歩いてみると、通称赤門坂があった。なるほどかなりの急坂だ。
赤門坂の名前の由来は、坂の途中にある旧家の大きな門の色からきているらしい。これもさきほどの住民から教えてもらった。たしかに立派な赤門を見ることができた。

この坂を下って、しばらく歩くと、横浜市営地下鉄グリーンラインの日吉本町駅(横浜市港北区日吉本町5-3-1)にたどり着いた。
ついさっきまでいた日吉駅付近は、駅から4つの商店街が放射線状に並んでいて、かなりのにぎわいだが、日吉本町の駅の周りはぐっと閑静である。
日吉駅から日吉本町駅までは直線距離で1.2キロメートルほどなのにその違いは大きい。
「上の住民」は本当に街への愛着が薄いのか
冒頭で紹介した「下の住民は地主が多い。上の住民はあとから来た人たちだから街への愛着が薄い」の言葉が気になってしかたない私は、地元の事情に詳しい人を探した。
たどりついたのが、Webメディア『横浜日吉新聞』の編集長、西村健太郎さんだ。西村さんは次のように語る。

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