「あこがれるの、やめませんか?」 大谷翔平に学ぶ、格上相手と対等に話す極意

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私も著名人や経営者にインタビューをするとき、いかに会ってすぐの相手と心理的な距離感を縮められるか、仲良くなれるかは、大きな課題だった。

準備してきた質問をにこやかに聞いても、表面的な答えしか返してもらえない。 会って間もないけれど「この人になら、まだ誰にも打ち明けていない心のうちを話したい」と思ってもらうにはどうしたらいいのか。

「はじめの1分」で相手に近づき、心に橋をかける。ここにこそ、勝負をかけなければいけない。

もし事前にネットでもSNSでも、どんなことをしている人なのかを調べることができれば、「あなたが作詞した曲に涙が止まりませんでした」「私は地域おこしに関わりたくて、あなたの活動からパワーをもらっています」「あまりにも美味しそうなお料理の写真を拝見して、今日お会いしたら、どのようにして素敵なお店を発見しているのか聞きたかったのです」とはっきり言う。

このように相手に対する「知りたい」「話したい」気持ちを前に押し出すのだ。そのためには、まず自分自身が相手と「対等」だという意識を持つ。対等だからこそ、よさを引き出すことができる。ただし、気をつける点がひとつある。 相手への「あこがれ」だ。

大谷翔平のメンタルに学べ

「あこがれるのをやめましょう」とは、大谷翔平選手の名言だ。

日本は2023年、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、アメリカチームとの決勝に臨んだ。試合前、大谷選手はチームの仲間に上の言葉を伝え、次のように続けた。

「野球をやっていれば誰しも聞いたことがあるような選手たちがいる。(けれど、)今日1日だけは(あこがれるのをやめましょう)、あこがれてしまったら、超えられない。僕らは今日、超えるために、トップになるために来た。今日1日だけは彼らへのあこがれを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう」

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