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レノボ傘下でも揺るがぬ使命──日本スマホメーカーが「ハイエンド」と「ガラケー」を同時に出す理由

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  • 石井 徹 モバイル・ITライター
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外谷氏は「開発体力としては、arrows Alphaもらくらくホンも同じぐらいの労力がかかっている」と明かす。それでも開発に踏み切った理由を、正能由紀氏(マーケティング統括部副統括部長)は「どうしてもらくらくホンでなければ困る。らくらくホンでなくては使うことができないという加齢による身体能力の低下等、さまざまな事情を抱えた方がいらっしゃるのも事実」と説明する。

グローバル企業傘下の「日本メーカー」の姿

レノボ傘下での再出発から2年。FCNTは「グローバル企業の筋肉」を使いながら「日本企業の心」を失わない戦略を推進している。

左から、FCNTの統合マーケティング戦略本部 本部長の外谷一磨氏、代表取締役社長の桑山泰明氏、統合マーケティング戦略本部 マーケティング統括部 副統括部長の正能由紀氏(筆者撮影)

7機種のうち6機種でモトローラとのシナジーを最大限活用し、効率的な開発を実現。その一方で、たった1機種のフィーチャーフォンにフラッグシップモデルと同等の開発リソースを投入することもいとわない。

日本のスマホメーカーが次々と撤退する中、FCNTは効率と非効率、グローバルとローカル、最先端と伝統を巧みに組み合わせている。

桑山社長が語った「何も変えない」の意味が、ここに明確に表れている。レノボの効率性を活用しながらも、「やさしいテクノロジーで誰ひとり取り残さない」という日本企業としての理念は変えない。それは単なる製品戦略を超えて、グローバル化時代における日本企業のあり方そのものを問い直しているのかもしれない。

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