DOEは、「配当性向(配当総額÷純利益)×ROE(純利益÷株主資本)」に分解できる。したがって、DOEの数値が高い企業とは、配当性向とROE(株主資本利益率)のどちらか、または両方が高い企業を指す。それゆえ、DOEは海外の機関投資家が投資銘柄選定の際に非常に重視している指標でもある。
そこで今回は、6月18日に発売された『会社四季報』2025年3集(夏号)の巻頭で掲載した特集から「前期実績のDOEランキング」を紹介する。ランキングの上位には株主還元に積極的で、かつ、資本効率も高い企業が数多く並んだ。
1位のアパレル銘柄はDOEが3割超!
1位になったのは、アパレルのネット通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZO(3092)。前2025年3月期のDOEは32.2%、過去3期平均も31.2%と、どちらも30%台に乗せた唯一の企業だ。
ZOZOは配当性向の基準を70%としており、上場企業の平均値とされる30~40%を遥かに上回っている。ROEも前期実績で49%と非常に高く、株主資本を使って効率よく稼いでいる代表的な企業だ。
業績自体も好調で、前2025年3月期は5期連続で最高純益を更新した。LINEヤフー経由での新規顧客開拓などにより、今2026年3月期も最高益の更新が続く見通しだ。
なお、同社は2024年3月期以降の5年平均で「自己株取得も含めた総還元性向80%超」という目標を掲げている。それに向けた資本政策として自己株買いを積極的に行っていることも高いDOEにつながっている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら