メールが決め手に？アマゾンに”約10億ドル”での買収を決意させた企業の「メール術」　アメリカ人はなぜビジネスメールを「5行」で書くのか

事実をもとに書いた文章よりも読みやすい。ストーリーテリングは事実に意味を付与して生き生きと語り聞かせる。

読み手を惹きつける文章

今や車やダイヤモンド、マンションもオンラインで売り買いする時代だ。世界の主要な通りにあった百貨店は次々と閉店し、スマートフォンの中に入り込んでしまった。

私たちは電車の中でベッドを買い、ベッドに寝転がってヨガウェアを買い、ヨガをしながらキッチン用品を買う。あらゆる事業がオンラインに通じている。

近ごろの消費者は、家電製品を買うときに5箇所の店舗を比較して情報を集めるという。保険に入るときは12箇所、ハンバーガーのようなファストフードを食べる際も6箇所の店舗を比較して情報を集めるそうだ。人々はブランドよりも、そのブランドが提供する情報をより信頼している。

何を売ろうと、売るためには検索される情報をオンラインにアップすべきだ。顧客が思う存分あなたの製品やサービスの情報に触れられるように、オンライン上で情報を無限に提供しなくてはならない。信頼でき、顧客を魅了する情報を提供する手段がビジネスライティングだ。

ところがオンラインでの広告や宣伝文句が、ひと目で消費者の心を鷲づかみにすればそれですむと思い込んでいる人々が多い。強烈なキャッチコピーは消費者の目を惹くことはできても、購買意欲をかき立てるには力不足だ。

キャッチコピーに惹かれた消費者は、より多くの情報を知りたがる。そして、販売者が示す筋の通った情報を見て心を開きはじめる。