マンション選びは3択の時代に。新築とも中古とも異なる《第三極の買取再販》とは? 比較や注意点のまとめ

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ここで、買取再販物件について説明しておこう。「買取再販」とは、不動産会社などの事業者が物件を買い取って、リフォームを施し、リフォーム済み物件として再び販売するという手法だ。買取再販事業者が利益を出す3原則は、安価に物件を買い取ること、改修費用を抑えること、付加価値を付けてできるだけ高く売ることにある。

築年数のあまり経っていないマンションの場合、買い取る価格がまだ高いうえに、改修による付加価値を付けづらいということもあり、主に築年数の経っているマンションをバリューアップすることになる。

特に首都圏では、築年数が経っていて安価に売られている物件が多い。マンション価格が高騰している今は高く売りやすい市況にあるため、買取再販物件が多くなると考えられる。

LIFULLでは今回、買取再販物件の掲載について、「築31年以上」という条件で調査している。買取再販に築年数の要件は特にないのだが、買取再販されやすいラインを築31年以上と見たのだろう。

第三極のマンションとして存在感を増す

買取再販物件の改修方法も変わってきている。当初は、簡易なリフォームで再販していたが、近年は、間取りを今風にして、水回りを最新設備に交換するだけでなく、居住性や省エネ性を引き上げたり、デザイン性を高めたりして、新築マンションに近いレベルに改修するようになってきた。

そのため、買取再販物件をリノベ(リノベーション)済み物件などと呼ぶことがある。改修範囲が広い分、その費用は増大するが、付加価値も高くなる。

LIFULL HOME'S総研 副所長兼チーフアナリストの中山登志朗さんは、「新築住宅の設備・仕様と遜色ないのに新築より安い“きれいな中古住宅”であることが評価」されているとし、「新築物件とも中古物件とも異なる“第三極”としての買取再販物件は、認知が進むにつれて徐々にシェアを拡大してきた」と指摘している。

つまり、首都圏では、従来の新築か中古かだけでなく、買取再販を加えた3択からマンションを選ぶのがスタンダードになりつつあるのだ。

次ページ新築・中古・買取再販の3択を比較してみた
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