自立した子どもを育てるために「昔の生活」が重要な理由 著名人も受けた「シュタイナー教育」のイロハとは

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「意志を育てる」などというと、なんだか難しそうに感じられるかもしれませんが、そんなことはありません。

キーワードは、「昔の生活」です。シンプルで自然な生活といってもいいでしょう。

例えば、園の給食は、有機野菜を使ったオーガニック食。毎週、天然酵母を使ったパンづくりを子どもたちと行っています。また、季節がくれば味噌づくり、梅仕事などを楽しみます。

遊びは自然の中で。

公園での外遊びや、庭での泥んこ遊びは毎日のように行います。お尻で坂を滑ったり、ロープにつかまったり。全身を使って思い切り遊びます。

おもちゃはすべて自然素材。子どもが拾ってきた枝や石が、ここではおもちゃに変身します。

また、アナログな家事仕事を大切にしています。ほうきや雑巾を使った家事には、普段使っていない筋肉に作用し、体幹とバランスを整える効果があります。昔の人は、家事をする中で、しなやかな身体を手に入れていたのですね。

また、意志を大切にするシュタイナー教育では、子どもの「やりたい」という気持ちを尊重します。

そのため、一人ひとりに向き合った教育が基本です。一斉に何かをさせるということはありません。

絵を描きたいなら絵を、積み木で遊びたいなら積み木を、絵本を読みたいなら絵本を。

子どもたちは自分の「やりたい」という気持ちに素直なまま過ごすことができます。ここでは誰も、その気持を「わがまま」という大人はいないからです。子どもが本来持っている個性や才能が発揮されるのは、自分の意志に正直でいられる環境が整っているからです。

発達には3つのステージがある

子どもは生まれながらに、すべての能力を持っています。

親がすることは、その能力が開花する環境を整えること。それができれば、子どもは自らの力で、持っているものを大事に磨いていくものです。

シュタイナー教育は、子どもの発達に注目した教育法です。

この教育が始まったのは、1919年のドイツ。ドイツの哲学者、教育学者で思想家のルドルフ=シュタイナー(Rudolf Steiner)が提唱しました。シュタイナーは1919年に、シュトゥットガルトで学校をスタート。子どもの自主性を重んじる教育を始めました。

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