「自分は純粋な被害者」職場のあちこちで"悪口吹聴する人"の衝撃的正体/「断れないんです」20代女性が”好きでもない人”と交際の理由

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取締役と同僚が丁寧に事実関係を確認した結果、やはり同僚には過失がなく、Hさんにすべての責任があったことが判明しました。

しかも、その過程でHさんがコウモリタイプであり、あることないことを言いふらし、社内をかき回していたという事実も明るみに出ました。

結局、Hさんは居場所を失った挙げ句、退職に追い込まれたというわけです。

「あなたは職場で起きた問題についてはどう受け止めているんですか?」

私が尋ねると、Hさんはこう言います。

「悪気があったわけではないのに、いつもそうやって私はなぜか周囲からひどい扱いを受けてしまうんです」

問題の背景に何があるか

こういったときに重要なのは「今の問題の背景には何があるか?」という視点を持つことです。

過去の親子関係を参照すれば、今の問題につながる何かが見つかります。これが、自分に気づくための手がかりとなります。

私は、Hさんに幼少期の親子関係について詳しく聞いてみることにしました。

それによると、Hさんは二人姉妹の姉であり、母親が妹をかわいがることに嫉妬し、「親からの愛情を妹に取られている」という感覚を持っていたようです。

そこで、母親に対して妹の悪口を言いつけることで、自分に愛情を向けてもらおうとしていました。

母親に告げ口をすると、妹は叱られるし、自分は「いい子」として認めてもらえる。

これが利得となり、いつの間にか告げ口がHさんの癖になっていました。

Hさん自身は「母親からかわいがられる妹はずるい」と認識しているのですが、実は最もずるいのは彼女自身だったのです。

Hさんは社会に出てからも家族関係の焼き直しを行っていました。

親子関係をそのまま職場に持ち込み、誰かの悪口を言うことで別の誰かにかわいがってもらおうとしていました。

でも、「ずるいことをして認めてもらえる」という利得が機能したのは最初だけです。

最初は認められてかわいがられるのですが、しばらくすると正体がばれ、窮地に追い込まれていたのです。

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