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キャリア・教育 #全人類の教養大全1

税金を払いたくないのは誰でも同じ。では「金持ちはたくさん税金を払え!」は、多数派の大衆による、少数派の富裕層に対する権利侵害か?

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B:何だ、そのでたらめな話は! あんたも社会の一員なんだから、社会の義務を果たすべきだろ? 税金はすべての社会構成員が同意しているんだ!
A:ちょっと待て。君の言っていることには2つの問題点がある。

貧しい人たちの利益を代弁する意思決定

A:1つ目は、君が言う社会的義務をみんなが負うのは正しいけれど、なぜ僕がさらに多くの義務を負うのかということ。みんなが同じメリットを受けているのに、富裕層だからってさらに高い税率を適用するのは公平じゃない。
2つ目に、すべての社会構成員が同意していると言ったけれど、僕をはじめとする少数の富裕層はそこに含まれていない。多数を占める君たちが、多数決を盾にして強行しているだけだろう?
B:社会的合意とは満場一致が難しいんだ。多数の意見を反映するのは当然で、仕方のないことじゃないか? どちらにしても社会全体が同意したんだから、これはおれたちの社会のルールなんだ。このルールにしたがいたくないなら、あんたが出ていけばいい。
A:おいおい、いま君が言ったことが、君たちの本質である全体主義的な考え方を、よく表しているね。
僕はこれまで、この国で最善を尽くして働き、適正な競争をしていまの富を築いてきたんだ。
僕のすべての基盤はここにあるのに、君たちは自分がつくった法を守れと強要して、追放をちらつかせて脅迫しているんじゃないか。少数者の弱点を握って、多数の利益を得ようとする、まさに全体主義的暴力の典型だ。

さあ、ここまでAさんとBさんの会話を聞いて、どう思うだろう?

民主主義の多数決による意思決定は多数の貧しい人の利益を代弁する。すると少数の資本家の権利を侵害する大義名分ができてしまう。

結果として、社会は富裕層の権利を犠牲にして、多数の大衆の利益を追求する方向になっている。

民主主義は、必然的に社会を共産化して、社会主義体制にしているようだ。

富裕層の累進課税が、多数の貧しい人たちによる全体主義的制度だというAさん。

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