【Gクラスの電動化は正常進化】メルセデス・ベンツ「G 580 with EQ Technology」がHEVやPHEVではなく、BEVを選択した意図

✎ 1〜 ✎ 115 ✎ 116 ✎ 117 ✎ 118
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ICEモデルではデフロックスイッチが並ぶ位置に設けられた「Gターン」スイッチ(ローレンジスイッチの右)と「Gステアリング」スイッチ
ICEモデルではデフロックスイッチが並ぶ位置に設けられた「Gターン」スイッチ(ローレンジスイッチの右)と「Gステアリング」スイッチ(筆者撮影)

加えて、「Gステアリング」や「Gターン」が注目の技術だ。各輪の駆動力とともに、モーターの回転方向を制御することで実現している。「Gステアリング」は車輪の回転を制御してせまい場所での取りまわしをよくする技術。「Gターン」は左右の車輪を逆回転させることで、その場で360度ターンを可能にする技術。こういう制御を可能にするのが、モーターの利点なのだ。

格段に進化した乗りやすさ

よいしょと声が出るほど高い位置にあるコクピットだが、一度シートに収まると快適
よいしょと乗るときに声が出るほど高い位置にあるコクピットだが、一度シートに収まると快適(筆者撮影)

G 580には、なかなかタイミングが合わず、乗る機会を逃してきたが、2025年4月に箱根でテストドライブすることができたのは、貴重な体験だった。

先に触れたように、昨今のエンジン搭載のGクラス、具体的にはG450dとメルセデスAMGのG63は、かなり洗練度が上がっていて、エンジンのスムーズさに加えて、操縦性の高さと、信じられないほどよい乗り心地をもっている。

まだ「ゲレンデ」と呼ばれていた1980年代から1990年代にかけてのモデルでは、オフロード走行が前提だったのか、アクセルペダルなどが信じられないほど重く、高速道路を走っていると、力を込めてペダルを踏み続けていた右足がつりそうになったものだ。

そんなゲレンデの時代から現代のモデルになり、乗りやすく進化してきたことは、Gクラスに興味を持つ人にとって喜ばしいことだ。そんなユーザーの視点に立てば、バッテリー駆動になったG 580は、ほとんど力がいらないといってもいいぐらい、さらに乗りやすくなっている。

次ページ電動化したGクラスの装備や価格は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事