「吉本独立後に地上波復帰も…」令和ロマン・髙比良くるま(30)、テレビ出演継続への"リアルな壁"

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くるまは、YouTubeやポッドキャストでは今まで通りのコンビとしての活動を再開している。これに関しては、自分たちの裁量でできる部分が大きいため、今後も問題なく活動を続けられるだろう。目下の彼らが直面している最大の問題は、漫才をする機会が激減してしまうことだ。

もともと芸人としての彼の最大の売りは「M-1」2連覇の実力派漫才師であるということだった。これまでは事務所が運営する劇場で1日に何度も出番を与えられていた。ところが、独立後は吉本興業の劇場には出られなくなるので、漫才をする機会が減ってしまう。

漫才を披露する機会は減ってしまう

外のライブに出るにしても、相方の松井ケムリはまだ吉本興業に所属していて、スケジュールの調整や事務所とのやり取りに手間がかかるため、十分な出演本数を確保するのは困難になるだろう。人前で演じる機会が減ると、技術を磨いたりネタをブラッシュアップしたりするのが難しくなる。

結局のところ、くるまの今後の活動がどうなるのかというのは、未知の部分が多いのでよくわからない。明らかになっているのは、YouTubeとポッドキャストは今まで通り継続、テレビは未定、漫才をやる回数は減る、ということだけだ。

個人的な意見としては、フリーになったのを良い契機と考えて、今まで取り組んでいなかった新しいことにどんどん挑んでいってほしい。大手事務所を離れてしまった以上、今まで通りの活動にこだわる必要もない。ジャンルは何でもいいし、舞台は何でもいいので、新しくて面白いものを見せてくれることを期待している。

ラリー遠田 作家・ライター、お笑い評論家

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らりーとおだ / Larry Tooda

主にお笑いに関する評論、執筆、インタビュー取材、コメント提供、講演、イベント企画・出演などを手がける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『松本人志とお笑いとテレビ』(中公新書ラクレ)、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)など著書多数。

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