人は「作家の食事」より「隣の献立」に興味があるものだから…エッセイストが伝授する"キラキラした自分史"の書き方

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ここはぜひ、シンプルにいきましょう。この後に書く文章の内容はまだ考えず、あなたの中に眠っている「キラキラした思い出」を掘り起こすことから始めてみます。

どんなに些細な出来事でもかまいません。その出来事について「他人がどう感じるか」などと考える必要もありません。ただただ、「あの日の思い出」を掘り起こしていけばOKです。

「あれ、意外と書けることがありそう」

「小学校低学年のとき、親に連れられて行ったデパートの食堂で食べたオムライス。あのオムライスが人生で一番おいしかったかもしれないな」

『「人生で大切なことに気づく」ための文章術 自分のことを書いてみる』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

「初めての県大会出場がかかった部活の試合では、とんでもない気合いと緊張で武者震いをしていた。あのときの感覚は、50年後の今もはっきり覚えている」

「難産の末、待望の第1子をこの腕でやっと抱いたときの幸福感。人生で、あの幸せを超えるものなんてなかった」

こんなふうに、過去の自分の身に起こった出来事=キラキラした思い出を掘り起こすと、当時の感情、背後にあるエピソードなど、さまざまなことがどんどん思い出されてきませんか? そうするうちに、「私には書くことなんてない」と思っていた方でも、「あれ、意外と書けることがありそう」と感じませんか?

ただし、"なにもないところ"から思い出を掘り起こすのは難しいでしょう。そこで、思い出を掘り起こす手がかりを作るワークシートを用意しました。実際に書き出すことで、「自分がネタの宝庫で『書ける出来事』をたくさん持っていること」に気づけるはずです。

(出所:『「人生で大切なことに気づく」ための文章術 自分のことを書いてみる』より)

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

岸本 葉子 エッセイスト

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きしもと ようこ / Yoko Kishimoto

エッセイスト。1961年、神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学教養学部卒業。会社勤務、中国留学を経て文筆活動に入る。暮らし方や年齢の
重ね方、食や旅を題材にしたエッセイを多く発表。同世代の女性を中心に支持を得ている。主な著書に『60代、不安はあるけど、今が好き』(中央
公論新社)『ゼロから俳句 いきなり句会 毎日と人間関係がラクになる、「初めての人」の俳句入門』(笠間書院)『エッセイの書き方─ 読んでもらえる文章のコツ』(中公文庫)などがある。

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