「なぜそんなに悩むのだろう」…いつまでも答えが出せない人は、じつは何も"考えてない"といえる根拠
さらに、「苦手な上司とどう付き合っていけばいいか」「転職するべきかどうか」「結婚するべきかどうか」など、仕事や人間関係、家族や育児に関することまで、悩んでも答えが出なかった問題がスッキリ解決できるようになります。
「他人の意見」を根拠にしない
以前、私の知人のある男性は、長年勤めた会社での昇進の話と、同業他社からのヘッドハンティングという2つの選択肢の間で揺れていました。
昇進すれば安定した将来が約束されますが、ある程度先は見えています。逆に転職すれば、新たな挑戦ができる可能性がありますが、今とは違う環境に飛び込むことへの不安が伴います。
判断に迷った彼は、元上司や大学時代の友人、年老いた両親に相談し、さらにはSNSの転職コミュニティに匿名で質問を投稿したりもしました。
ところが、元上司や友人は「転職したほうがいい」と言い、両親は「今の会社に残ったほうがいい」と言い、転職コミュニティでの回答も、人によってまったく内容が異なる……といった具合で、意見を集めれば集めるほど、混乱していきました。
重要な選択を前にすると、私たちは他者の意見を求めたくなります。友人に相談したり、専門家の助言を仰いだり、ときにはSNSでアンケートを取ったりすることもあるでしょう。
こうした行動の背後には、「誰かほかの人に決めてもらいたい」という無意識の願望が隠れています。
そこで大事なのが、「最後は自分で決める」という原則です。人生やビジネスの問題に正解はなく、人の数だけ答えがあります。もしこの原則を自分の中に持っていなかったら、他者から何かを言われるたびに心が揺らいでしまうでしょう。
「最後は自分で決める」という原則に立ったとき、他者の意見は「選択のきっかけ」や「判断材料」にはなっても、「選択の代行者」ではないことがはっきりします。
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