「なぜそんなに悩むのだろう」…いつまでも答えが出せない人は、じつは何も"考えてない"といえる根拠

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しかし、ネックになっているのは上司だけであり、給与面や仕事の内容に対しては、特に不満がありません。

そのため、「あんな上司の顔は見たくない」「でも、上司以外の面では、この会社に満足している」「ここよりもっといい職場が見つかるだろうか」「転職先にも嫌な上司がいたらどうしよう」と、延々と自問自答を繰り返しています。

この状態を、「考える」ととらえる人は少なくありません。

でもこれは、ただ悩んでいるだけ、出口のない迷路の中をさまよい続けているだけです。時間も頭も体も使っている割に、問題は何一つ解決しません。

私たちは、「悩む」と「考える」を混同しがちですが、一見同じように見えるこの2つの行為は、根本的に異なります。よく「考えても答えが出ない」「考えるのが苦手」という言葉を見聞きしますが、それは考えているのではなく、ただ悩んでいるだけなのです。

(出所:『悩まず、いい選択ができる人の頭の使い方』より)

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

「先延ばし」「時間のムダ」から卒業しよう

一方、「考える」というのは、問題の本質に迫り、新たな視点や解決の糸口を見出し、堂々巡りの悩みから抜け出そうとする、生産的で前向きな行為です。

そして、私が提唱している「哲学を使った選択思考」は、まさに「考える」というプロセスを具体化したものなのです。紙幅の都合で、本稿では詳しいやり方については触れられませんが、哲学思考を活用すれば、

・重要な選択を前に頭の中がモヤモヤして、何日も決められない

・いくつかの選択肢を前に「どれが正解か」と悩み続ける

・決断した後も「あの選択は間違っていたのでは」と後悔する

・周りの人の決断の速さを見て「なぜ自分はこんなに迷うのだろう」と自信を失う

・決断を先延ばしにして、結局チャンスを逃してしまう

といったことがなくなります。

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