「結婚するかどうか迷っている」…3年間悩んでいた女性を"一瞬で決断"に導いた哲学的な気づき

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

より安定した会社に転職したわけでも、収入が増えたわけでもありません。「視点が変わっただけ」です。たったそれだけで、彼女の見る世界も人生も180度変わったのです。

もう1つ、似たようなお話をご紹介しましょう。ある会社でのやりとりです。

「すみません。予定していた大会議室が埋まっていて、押さえることができませんでした。小会議室かロビーのミーティングスペースのどちらがいいでしょうか」

部下からこう告げられたとき、ある上司はわずか3秒で答えました。

「ロビーのミーティングスペースでいいよ。ありがとう」

一方、同じ状況に直面した別の上司は、こう返しました。

「うーん、小会議室は狭いうえにプロジェクターの調子が悪いんだよね。でもロビーのミーティングスペースはオープンで声が筒抜けだし……。会議の時間自体を変えたほうがいいかな。少し考えさせて」

その後、「少し考えさせて」と答えた上司の返答を待っている間に、小会議室もミーティングスペースも埋まってしまい、結局、会議室は外部の施設を借りることに。

時間がムダになっただけでなく、会議室代という余分なコストまでおまけでついてきてしまいました。

「手段」ではなく「本質」に視点をシフトする

なかなか決められなかった上司は、視点を変えることができず、「使いやすい会議室を確保しなければならない」という固定観念から抜け出せませんでした。「なぜその会議をするのか」という本質ではなく、「どうやって理想的な会議室を確保するか」という手段に固執してしまったのです。

一方、すぐに決断できた上司は、大会議室が使えないという状況を受け、「視点を変えること」に成功していました。彼は「最適な会議室を確保する」という表面的な問題から、「会議の主な目的は何か」に視点をシフトしたのです。

彼の頭の中では、こんな思考が巡っていたはずです。

「今日の議題はそんなに機密性の高いものではなく、他部署との協力体制についてだ。それなら、クローズドな会議室でやるより、むしろロビーのオープンスペースでやるほうが、会議に参加しない人たちにも協力体制をつくる姿勢をアピールできるかもしれない」

次ページ視点を変えて成功を収めたUSJ
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事