「結婚するかどうか迷っている」…3年間悩んでいた女性を"一瞬で決断"に導いた哲学的な気づき

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哲学カフェとは、私がファシリテーターとなり、「幸せとは何か」「人生とは何か」などのテーマについて、さまざまな角度から問いを投げかけることで、参加者のみなさんに自分の考えを吟味してもらう場です。

参加者の1人だった彼女は「今、付き合っている相手と結婚するかどうか迷っている」と言っていました。それからしばらく彼女を見かけることはなかったのですが、数年後、久しぶりに哲学カフェに姿を現したときには、無事その相手と結婚されていました。

当時、彼女には長く付き合っている相手がいたものの、お互いになかなか結婚に対する具体的なイメージが持てないまま時間がたってしまっていたようです。

互いに収入があまり高くなかったため、経済的な不安があり、さらに「育児と自分のキャリアが両立できるのか」「互いに1人っ子であり、将来の親の介護はどうすればいいのか」など、考えれば考えるほど悩んでしまい、結婚に踏みきることができなかったといいます。

さらに、職場の先輩が離婚することになり、いろいろと揉めているのを目の当たりにしたため、「結婚はリスク」とも感じていたようです。

ところが、哲学カフェに参加したのをきっかけに、彼女は「自分にとって、結婚とは何か」を真剣に考えるようになりました。

それまでは、収入のことや自分のキャリアのこと、親の介護のことなどが結婚への決心を鈍らせていたのですが、哲学カフェをきっかけにあらためて考え直したとき、自分が結婚に求めるのは、「信頼できる人と、人生の時間を過ごすことだ」ということに気づいたそうです。

彼女は3年間も、結婚について悩んでいました。しかし、「自分にとって結婚とは何か」「自分が結婚に求めているものは何か」が明確に定義できた瞬間に結婚を決められたのです。

「視点を変える」か、思い込みに縛られるか

結婚を決めたとき、彼女の頭の中で起こったのは、「(結婚に対する)視点の変化」です。

よく、「見方を変えてみたら?」「考え方を変えたら?」「思い込みが強いのでは?」「もっと広い視野でとらえてみようよ?」という言葉を耳にすることがありますね。

複雑だった問題をシンプルにとらえ直し、「結婚とは、信頼できる人と人生を過ごすこと」という本質を見出した瞬間、彼女の中で3年間の迷いが消えました。

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