《永住権は"お金"で買う時代?》ニュージーランドの半移住政策に"700%の注目"が集まる納得の訳

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これらの投資を行う場合の税制についてはどうだろうか。

税制は「資産運用を考える富裕層」にとって重要な要素となるところだろう。

ニュージーランドのそれは日本と比較するとユニークに映るので、いくつか紹介しておこう。

「キャピタルゲイン税」や「相続税」が原則ない

まず、驚くことに「キャピタルゲイン税」は原則として存在しない

金融資産や長期保有の不動産の値上がり益などに対して、税金がとられることはないのだ。これは先進国ではかなり珍しいものである。

資産家にとっては大きな魅力に映るだろう。

一方で、利息や配当などの金融所得には、10〜39%の累進課税がかかる。

「日本の約20%一律の分離課税とは異なり、高額所得層には負担が重くなる傾向があります」と池口氏は語る。

「1億円の壁」として、日本のみならず多くの国で問題視されている「労働所得に対して金融所得の明らかな税率優遇」は、ニュージーランドには存在しないのである。

また現地には相続税と贈与税も原則として存在しない

しかし、日本人の「半移住者」であれば「日本で相続税を支払う前提」で考えておくべきだろう。被相続人と相続人のどちらも10年以上日本国外に居住していない限りは、日本の相続税の対象になるからだ。

ところ変われば税制などの常識も変わる。ただしあくまで主軸は自分や家族のライフスタイルである。上記のように一見、「お得」に見える制度に振り回されないことも大切であろう。

大自然がニュージランドの魅力(写真:NZ観光庁)
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