藤井隆「芸能界に友達は?」と聞かれて思い出す顔たち。言葉に救われてきたから思う《対人関係》で「口にしてはいけない言葉」とは?

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何十年経っても後悔してる会話もありますし、なんであんな言い方しかできなかったのだろうと悲しそうな顔と一緒に思い出す会話もあります。

その方が今は忘れてくれてたら良いのですが、「人から言われた嫌なことは忘れない」とよく聞きますので、ため息ついて、今も反省するしかないですね。

ライバルはいますか。人と比べるタイプでしょうか。

他の方と比べて選んでいただく場面がある仕事なので、自分も自分を人と比べることはあります。それはきっとしょうがないですよね。

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バラエティ番組の収録で面白いエピソードやネタを繰り広げてる人や、チームワークでトークを盛り上げてどーん! とオチに向かっていく様を近くで見て大笑いしながら自分にはなかなか難しくて「あかんなぁ〜」と思ったり、舞台の稽古中、演出家のリクエストに一回でパッと応える方や、台詞をバッチリ自分のものにして自由に稽古してる方と自分を比べて「ダメだぁ〜」とがっかりすることなんてよくあります。

若手として扱っていただけてた頃は作家さんやディレクターさんに色々教えてもらう中で誰かと比べて「○○君はああだった」「○○さんのようにやらないとダメ」と叱咤激励していただくこともありました。

が、実は今ひとつ自分に響いてなかったです。

いつもではないし、これまで担当してくれた人が全員ではないのですが、メイクさん、スタイリストさん、そしてマネージャーやチーフマネージャーという自分に近い人が褒めてくれた時にすごく励みになりました。

誰かと比べるのではなく「これはおまえらしかった」「おまえしか出来ない」と褒めてくれた時にすごく嬉しくなりました。本番前にテンションを上げる為に「ヨイショ!」してくれてるのではなく、本番が終わってから「あれ、良かったね。面白かったね」としみじみ言ってもらえたらとても嬉しかったものです。

誰かと比べてないけど沢山ある番組の中から選んで観てくれてる方がいる、という事実が何より嬉しかったですし励みになりました。

思い返すと両親が特に誰かと比べることなく育ててくれたことも大きく影響していると思います。兄とも特に比べられた覚えもないです。ベタ褒めしてもらったことはないですが、認めてもらってる実感はしっかりありました。

ライバル心や対抗心はエネルギーになる場合もあると思います。人が気になるところはあると思いますが、人と比べるのはボクには刺激が強過ぎて効果が良いほうに働かないので、マイペースで良いので自分が信用してる方からのお誘いには全力でのる、そして自分のやりたいことをやりきれるように、自問自答するよう心がけています。

【さらに読む】藤井隆「台詞が覚えられない!」50歳を超えて実感した“衰え”とその受け入れ方。《湯船に沈むとなぜか整う》独特すぎる癒やしルーティン
藤井 隆 コメディアン

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ふじい たかし / Takashi Fujii

1972年大阪府生まれ。1992年5月吉本新喜劇入団。以降、マルチな才能を発揮し、人気を集める。現在は、舞台にドラマ、音楽など多岐にわたって活動する。
 

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