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「アメリカは味方ではなく敵」という世界に備えよ。民主主義を守ることはスポーツ観戦ではない、犠牲を払う覚悟が必要だ

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ヨーロッパ各国は、どのようにトランプ政権と対峙するべきか。元デンマーク首相である筆者は「アメリカが信頼できないだけでなく、敵対的で拡張主義的でさえある世界に備えなければならない」と説く(イラスト:hs6 / PIXTA)

アメリカ主導の世界秩序は、もはや過去のものとなった。地政学の地殻変動の中で、ヨーロッパの課題は、ヨーロッパの制度を存続させること、そしてワシントン、モスクワ、北京の強権的指導者が権力を握るような「力こそ正義」の時代に世界が逆戻りするのを防ぐことである。

この課題に立ち向かうには、長年の思い込みや信念を根本から見直す必要がありそうだ。もはや古い正統性にしがみつく選択肢はない。ヨーロッパ人はソフトパワーだけでは民主主義と我々の生活様式を維持することはできない。凝り固まったタブーを捨て、ハードパワーの言葉を学び直さなければならない。

それこそが、我々の価値と利益を直接的に脅かす者たちを抑止し、防衛する唯一の方法なのだ。

2%ではなく4%

確かに、ドナルド・トランプ大統領がワシントンに復帰して以来、数千億ユーロの新たな支出が国防に当てられている。しかし、これらのコミットメントは十分ではない。国内総生産(GDP)の2%を国防に費やすというのは、アメリカがまだ世界の警察官としての役割を不本意ながらも担っていた2014年のNATOにとっては妥当な水準の数字だった。

しかし、その時代は終わっている。ロシアの軍事開発に後れを取らないためには、ヨーロッパは少なくとも防衛への投資を倍増させなければならない。実際、私はもっと踏み込んで、ヨーロッパは2028年までに4%を目指すべきだと言いたい。ドイツの次期首相フリードリヒ・メルツとポーランドの首相ドナルド・トゥスクの自国に対する野望は、大陸全体で再現されなければならない。

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【銃や戦車は方程式の一部でしかない】

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