「1年で500万円の“投げ銭”をした」30歳男性が借金してまで「女性ライバー」にハマってしまったワケ その背景に"闇落ち"させる投げ銭の仕組みがあった

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視聴者は、配信された動画にコメントを投稿したりアイテムを送信したりすることもできる。アイテムには無料のものも有料のものもあり、有料アイテムは通常、ライブ配信事業者が提供するポイントを使って購入する。支払いはスマートフォンのアプリ内課金やクレジットカード、電子マネー等が利用されている。

アイテムを贈ると(この行為を「投げ銭」という)、アニメーションの演出がなされたり、送信者のコメントが一定時間優先的に表示されたりして、配信者の目に留まりやすくなるなどのサービスがある。

アイテムを贈るだけではなく、ファンレターを有料で配信者に送るというサービスもある。

そうして獲得したアイテム数や、ライブ配信の視聴回数、送信されたコメント数などをもとにした得点化が行われ、特定イベント内で配信者のランキングが決定されることが多い。

ふわっち
被害女性が使用していた配信アプリ「ふわっち」のアイテム購入画面(画像:「ふわっち」より)

配信者はどのように収入を得ているのか

定期的にイベントを開催し、そこで視聴回数やアイテムの売上ランキングが上位になった配信者には、マスメディアへの出演などの特典を提供して配信を盛り上げるようなライブ配信事業者も存在する。

有料で購入されたアイテムの販売代金から決済手数料等を除いた収益、広告収入等の一部を、ライブ配信事業者が配信者へ配分する。

配分金額は、視聴された回数や送信されたコメント数、獲得したアイテム数などをもとに一定のルールに基づいて決定されるが、そのルールは非公開であることが多い(図1参照)。

図1
図1(筆者作成)

今回の事件を筆頭に、視聴者とのトラブルが生じたり、未成年者が高額の投げ銭収益を得たりなど、たびたび問題になるライブ配信だが、実際はどのような年齢層の人々がどのように利用しているのであろうか。

2018年に消費者庁が、ライブ配信サービス(投げ銭等)に関する消費の動向調査を行った。

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