採用難の時代「転職エージェント」就活生殺到の訳 「高収入だが激務」という意見を跳ね返す魅力とは?

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ところで、今回、エージェントを利用している企業の採用担当者に「新人・若手のエージェント担当者についてどう思いますか?」と尋ねました。櫻井さんの取材をした後だったので、否定的な反応が多いと想定していましたが、肯定的な意見が目立ちました。

「企業の人事部門での経験が豊富なベテラン担当者の方ほうがよいと言われますが、そうですかね。ベテランといっても、無駄に歳を重ねているだけで、わが社のことも世の中のことも大して知りません。だったら、フットワークよく動いてくれる新人・若手の方がずっと助かります」(商社)

「たしかに、ベテランのほうが我々としては安心して案件を任せられます。でも、就活生や若手社会人にとって、ベテランってどうなんですかね。自分のお兄さんのような若手の担当者の方が相談しやすくて、マッチングに至りやすいのではないでしょうか」(金融)

就職先としてはアリ

さらに、一般論として「新卒でエージェントに就職するのはアリでしょうか?」と尋ねました。こちらも、筆者の想定に反して肯定的な意見が多く聞かれました。

「あの厳しい世界でずっと働くというのは想像できませんが、3年くらい働くのは大いにアリだと思います。我々のような伝統的な組織だと、20代は大した仕事をさせてもらえない。(エージェントで)若い頃から責任ある仕事をするのは、素晴らしいことです」(通信)

「アリに一票です。ビジネスの仕組みや慣行は業界・業種によって様々です。エージェントは色々な企業とお付き合いするので、若い頃からビジネスを効率よく学べて、大きく成長できると思います。転職先を探すときも、エージェントでの経験は役立つのでは」(素材)

ただし、「自分が転職するときに新卒ほやほやのエージェント担当者に担当してもらうのは、御免をこうむりたいですが(笑)」(素材)とのことでした。

日沖 健 経営コンサルタント

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ひおき たけし / Takeshi Hioki

日沖コンサルティング事務所代表。1965年、愛知県生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。日本石油(現・ENEOS)で社長室、財務部、シンガポール現地法人、IR室などに勤務し、2002年より現職。著書に『変革するマネジメント』(千倉書房)、『歴史でわかる!リーダーの器』(産業能率大学出版部)など多数。
Facebook:https://www.facebook.com/takeshi.hioki.10
公式サイト:https://www.hioki-takeshi.com/
 

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