予算案の衆院通過、複雑に交錯する各党の明暗 自公「安堵」立憲「埋没」維新「迷走」国民「高揚」

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そうした経緯も踏まえ、玉木氏は4日の代表復帰を受けての記者会見で、「夏の参院選では、非改選を含め、予算を伴う法案を提出できる21議席以上の確保を目指す」と表明した。国民の非改選は5議席なので、16議席以上という先の衆院選結果並みの「獲得目標」を掲げたことになる。

玉木氏、次期参院選「21議席獲得」を掲げるが…

そこで、選挙アナリストによる次期参院選での「各党獲得議席予測」をみると、その多くが①自公は改選過半数を15議席前後割り込む、②非改選との合計では与党はぎりぎり過半数維持、③立憲は伸びず、維新は数議席減、④国民は議席3倍増で野党第1党を窺い、れいわ新選組も数議席増――との分析。「要するに、自公の議席減分を国民民主が獲得するという見立て」(有力アナリスト)で、まさに玉木氏の狙い通りの展開を想定しているわけだ。

こうした分析に対し、国民民主以外の各党は「参院選までまだ時間があり、国民民主ばかりが有権者にもてはやされる状況を何とか変えたい」(維新若手)と身構える。玉木氏らは「国民民主攻撃が強まれば強まるほど、有権者の支援が広がるとなお自信をにじませている」(関係者)とされるため、現状では7月20日投開票が想定されている次期参院選をにらんでの「国民民主vs各党のせめぎ合いが激化する」(政治ジャーナリスト)ことは間違いなさそうだ。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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