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日米コメ交渉、外務省は事実を隠蔽したいのか 外交文書公開で「秘密交渉」に言及したものなし

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  • 軽部 謙介 帝京大学教授・ジャーナリスト

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1993年12月、「聖域」とされたコメ市場の部分開放受け入れの決定について会見で表明する細川護煕首相 (写真:共同)

人は過去を美しく語りたがる。みじめな失敗は知られたくないし、小さなウソも守りたい。だから、これまで語ってきたストーリーと齟齬が生じるような真実を封印しがちだ。

これがプライベートな問題なら社会に何の影響も与えない。しかし、国家レベルでの隠蔽工作につながる行為なら話は別だ。外務省が実施する外交文書公開でそんな疑惑が生じている。

同省は30年が経過した外交文書を随時公開中だ。昨年暮れには1993年前後の公電や会議録がオープンにされた。

そのころ経済外交で大きな注目を集めていたのがコメ市場の開放問題。関税貿易一般協定(GATT、世界貿易機関〈WTO〉の前身)のウルグアイラウンド(多角的貿易交渉)で議論されていたが、コメを聖域にしてきた日本は「一粒たりとも輸入はまかりならん」との姿勢を崩していなかった。

市場開放を強く迫ったアメリカ

これに対してアメリカなどは、自由化されていない農産物に新たな関税率を設定しそれを削減していくという「例外なき関税化」での市場開放を強く迫ってきていた。

最終的に1993年12月に日本はコメ市場の部分開放を受け入れて決着するのだが、これまで外務省は次のようなストーリーを語ってきた。

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