配信サービス「スポーツ中継」を巡る熾烈な戦い U-NEXTやアマプラは配信を強化する一方で…
それがリソースの問題で遅れているのか、体制を整えるのに時間を要しているのか定かではないが、AmazonプライムとU-NEXTに大きく遅れを取っている。あらゆるサービスにおいて先行者メリットは大きい。この差がこの先の市場におけるポジションに大きく影響してくる可能性は否定できないだろう。
ショートドラマも盛り上がる
加えて、日本の配信サービスシーンで、もうひとつの気になる動きがある。中国で2019年から爆発的に市場が拡大しているショートドラマが、日本でも本格的にシーンが立ち上がろうとしている。
中国では、専用の課金制アプリが乱立し、激しい市場競争が繰り広げられている。中国網絡視聴節目服務協会による「中国ショートドラマ業界発展白書(2024)」では、同年の中国ショートドラマ市場は504.4億元(約1兆円)に伸張し、映画興行収入の約470億元を初めて超えたとする。
これまで日本では、ショートドラマといえば、TikTokやYouTubeから配信されている無料コンテンツが一般的だったが、続々と上陸する中国アプリが日本市場で先行するなか、ここ最近で国産アプリも立ち上がっている。
日本のショートドラマシーンの先駆けであり、2022年にアプリをリリースしているemoleの「BUMP」のほか、短編映画の配信でも知られるSAMANSAの「SAMANSA」は昨年2月に国内ドラマを配信開始。吉本興業グループのFANYとNTTドコモ・スタジオ&ライブ、Mintoの3社は「FANY:D」を昨年12月、大手企業とのタイアップショートドラマを数多く手がけてきたGOKKOは「POPCORN」を今年2月にローンチした。
中国メディアと連携するLAUGH SHAREは、中国ショートドラマをメインにした国産アプリ「FilMAX」の近日リリースに向けて準備を進めている。
一方、海外勢では、中国アプリは、COL JAPAN社による欧米で先行する「ReelShort」、その日本市場向けの「UniReel」のほか、北京点衆科技による「DramaBox」、上海嘉書科技による「TopShort」、九州文化による「ShortMax」などが、この2年ほどで本格的に日本市場を開拓している。この先は、東南アジアからのアプリの日本進出も続きそうだ。
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