配信サービス「スポーツ中継」を巡る熾烈な戦い U-NEXTやアマプラは配信を強化する一方で…

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一方、中嶋常幸プロは、U-NEXTによる世界4大メジャー大会の配信を歓迎する。「いままでゴルフツアーの中継はほぼ地上波だけ。映されるのもスター選手のみだった。それがU-NEXTの配信でいろいろな選手のプレーが見られるようになれば、選手たちの意識が変わり、モチベーションも上がる。

世界ツアーのトッププロのプレーをスマホで簡単に見られる夢のような時代になった。それは選手のレベルアップにもつながり、そこからスターが生まれるようになったり、ゴルフファンが増えたりもする。ゴルフ人気がより一層高まってほしい」

配信サービスによるスポーツのライブ中継およびコンテンツ化は、競技人口の増加や世界レベルの選手育成など、競技そのものの人気拡大や発展に寄与する意義がある。

スポーツが配信サービスの花形コンテンツとなることで、配信権料だけでない幅広いメリットが競技団体などに還元される。とくにマイナーな競技にとってはプラスの側面が大きいだろう。そんなポジティブな循環ができつつある。

スポーツ中継で出遅れたNetflixとディズニープラス

他方で、日本市場でスポーツライブ中継に踏み込んでいないのが、Netflixとディズニープラスの配信シーン二大巨頭だ。

それぞれグローバルでは、Netflixは昨年12月にアメリカプロフットボールリーグ・NFLのクリスマスデーゲーム2試合を中継したほか、今年1月からはアメリカのプロレス団体WWEの配信をスタートするなどスポーツラインナップの拡充が伝えられている。

ディズニープラスは、昨年5月にアメリカ女子プロバスケットボールリーグ・WNBAの2試合を初めて中継。ディズニーが欧州サッカーUEFA(EL/ECL)のスウェーデンとデンマークにおける権利を獲得していることも伝えられており、今後グループのスポーツ放送局・ESPNや配信サービス・Huluの乗り入れによるスポーツ中継もスタートするかもしれない。

グローバルでは、すでにスポーツ中継は配信サービス業界のメインストリームになりつつある。アメリカのメディアでは、Amazonプライムが映画やドラマなどのエンターテインメントからスポーツ中継へ予算を振り替えているとし、コンテンツの主軸をスポーツに移したとも報じている。

そんな勢いのなかで、日本において両サービスもスポーツ中継に参入してくるのは間違いないだろう。

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