営業職が意識すべき、会話を弾ませる「褒め方」 褒めすぎはNG、「ちょこさら」で距離を縮める
次は褒め方の加減を工夫してみましょう。
「極端に褒めすぎた」という私の失敗談があります。
地元で有名な不動産屋の女性店長にラジオでインタビューしたときのことです。
女性店長はすご腕だけど謙虚な人柄で、地域の人望も厚く「このエリアの物件は任せておけば大丈夫」と言われている方。どんな話が聞けるのか楽しみにしていました。
ところが、気分よく店長に話してもらおうと思うあまり、インタビューでつい、
「この地域の未来は、Yさんにかかっていますね」
と大げさな褒め方をしてしまったのです。
すると、「いやいや、とんでもないです。何をおっしゃいますか。私はそれほどのものではありません」と、謙虚モードになり、話が膨らまずに終わってしまいました。期待大で聞くと相手は気を引き締めてしまうのです。「どんなひと言だと話が膨らんだのか」と反省したことをよく覚えています。
褒め言葉は「加減」する
褒め言葉が大げさになるほど反比例するように相手はかしこまってしまい、謙遜というブレーキがかかってしまいます。話しやすい雰囲気をつくりたいのに逆効果ですよね。相手を褒めるときは、「褒め言葉の塩梅」を加減しましょう。
コツは「ちょこっと(ちょっと)、さらっと(さりげなく)」にする。たとえば、
「東急裏の発展は〇〇さんの腕にかかっていますね」
「この地域の未来は、〇〇店長にかかっていますね」
と言うとブレーキがかかる。それを「ちょこさら」ふうに褒めると、
「東急裏でお店を出したいと思ったらまず〇〇さんに相談ですね」
「吉祥寺で店舗を出すのに悩んだら〇〇さん。まるで駆け込み寺みたいな存在ですね」
このくらいの塩梅だとどうでしょう? 「そうそう、お店出したいと思ったらこのくらいの広さで……と考えがあると思うので、まず相談いただければ。いろいろサンプルもあるので」というように展開しやすくなります。
「話を広げたい」「深めたい」「もっと相手に饒舌に話してもらいたい」、そんな空気をつくりたいとき、褒め言葉は「ちょこさら」を意識してみてくださいね。
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