少数の天才に頼らず「チームでの制作」を仕組み化している…中高生が密かに楽しむ「peep」マンガ創造の"舞台裏"

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──ここまでお話を伺っていると、やはりpeepが見据える「次」が気になるのですが、今後の展望はありますでしょうか。

大石:現在のpeepはノベルだけでなく、マンガも自信を持って発表できる場になってきたので、マンガを中心に海外展開も見据えています。ですが何より、次点の展開としては映像をやりたいと考えていて。

2024年はpeep発のコンテンツが、3本地上波で放送されました。映像領域に進出できれば、グローバルで配信できるドラマやアニメを増やし、より立体的にIP化を果たしていけますからね。

映像化なども相次いでいる、peep発のオリジナル作品たち(写真提供:taskey株式会社)

もちろん最初は他の企業さんと協力しながら映像化に取り組んでいくことになりますが、将来的にはやはり自社でもアニメを制作していきたいですね。それが何年先になるかは読めないですが、ヒットしたノベルやマンガの資産がその頃には十分にたまっているはずなので、来るべき大アニメ時代に向けて今のうちからIPを育てていこうと思っています。

その意味でいうと、垂直型でIP展開をしているウォルト・ディズニー・カンパニーを僕はすごく尊敬していて、taskeyはアジア版のディズニーを目指したいと考えています。

憧れるだけじゃなく『週刊少年ジャンプ』と勝負したい

──アジア版のディズニー……! 目標は大きいですね。

大石:あるいは、僕は集英社──もっと言えば『週刊少年ジャンプ』と勝負すべきだと思っています。黒字を徹底して守っていくのであれば今ヒットしているジャンルや形式を重点的に取り組めばいいんですが、世界で戦えるIPを生み出すにはどのようにすればいいかと考えると、やはり『ジャンプ』は無視できない。

僕から見ると、多くの出版社やベンチャー企業は集英社との真っ向勝負を避けているような気がしていて、弊社は電子コミック市場で王道バトルファンタジーを作って正面から戦いたいですね。

というのも、僕は好きなマンガを聞かれたら一番に『ドラゴンボール』や『ONE PIECE』を挙げるくらい、ジャンプの王道が好きで(笑)。ジャンプっ子だったからこそ、憧れるだけじゃなくしっかりと勝負したくなるんです。

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