――戒厳令宣布から2カ月近く経ちました。この事態をどう考えていますか。
私は40年以上、朝鮮半島情勢を熱心に研究してきましたが、2024年12月3日から韓国で起こり始めたドラマチックな状況を予測することはできませんでした。また、これを説明することも、とても難しいものがあります。
尹大統領は戒厳令を宣布したとき、とても「非合理的な」理由を挙げました。保守政権下で進歩(革新)系の野党が選挙を操作したというのはかなり笑える主張です。北朝鮮が韓国政治に干渉しているという主張も、中国も干渉しているとの主張も、もともとごく少数の人々が信じていた陰謀論に過ぎません。
与党の支持率が回復するという不思議
しかし、尹大統領の行動を見ると、彼はこのような戯れ言を本当に信じているように思えます。さらに驚くべきことは、韓国社会の反応です。
戒厳令は、明らかに国の秩序に対する挑戦であり、民主主義に対する攻撃でした。そのため、戒厳令騒動が起きた直後に尹大統領の支持率が11%まで急落したのは当然のことでした。
ところがその後、尹大統領と与党に対する支持率が急回復したことは、予測も想像もできなかった現象です。1980年代から1990年代の韓国では、急進的な革新派が陰謀論と幻想を熱心に信じていましたが、今日の若い保守派の支持者は陰謀論の沼に、より深く入り込んでしまいました。
今回の危機がどのように終わるかわかりませんが、政治の安定を大いに破壊し、他国から信頼されず、いわば後ろ指をさされるような国にしてしまうでしょう。
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