婚活中男女が一度は直面する「スキンシップ」の壁 乗り越えないと先はないが、タイミングも重要

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「キスしていいですか?」

さすがに、それに応じることはできなかった。

「人がたくさんいて、恥ずかしいから」

つないでいた手を振りほどいた。やや気まずい空気が流れたが、気を取り直したよしゆきは、「今日はありがとう。じゃあ、行きますか」と言い、2人で改札に向かった。

さえは、筆者に続けた。

「まだ好きな気持ちが育っていないから、手をつながれてもうれしくなかったのでしょうか? それともつながれたときに胸がザワついたのは、生理的に合わないということでしょうか?」

この場合、会っている回数が少ないので気持ちが育っていないからなのか、生理的に合わないからなのか、どちらのケースも考えられる。

さえは、「よしゆきさんは、結婚するには申し分のない条件なので、もう少しお付き合いを続けてみます」と、4回目のデートに出かけた。しかしそれを終えて、「この先、男性として好きにならない気がしました。あと、考えてみたら、仮交際のうちからキスを迫ってくるなんて、ちょっと非常識だなって思い直しました」。

そう言って、交際終了を出した。

手をつないで心まで温かくなった

りえ(40歳、仮名)は、こうじ(41歳、仮名)と仮交際に入り、4回目のデートを終えた。交際の進捗を聞くと、はにかみながら言った。

「会うたびに“好き”が増すんです。人としても男性としても、こうじさんは本当に素敵なんです。一緒に過ごしていて、無言になっても気にならないし、お互い自然体でいられる関係性のような気がしています」

そして次のデートで、こうじから「真剣交際に入りませんか?」という申し出があり、りえはそれを喜んで受けた。その帰り道の様子を筆者にこう話してくれた。

「食事を終えて駅に向かって歩き出したときに、“手をつなぎたいな”って思ったんです。でも、勇気がなくて言い出せなかった。その気持ちが伝わったのか、こうじさんが私のほうをふっと見て、『手をつなごうか』って言ってくれたんです。もう本当にうれしくて、手をつないだら心も温かくなりました」

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