あるアーティストにファンがいるとなったら、その人のライブをやる、ツアーを回る、マーチャンダイズを出すみたいな体制は整っている。一方で、(日本のアーティストが)海外から注目を集めた時に、それがK-POPみたいに束で行けない状況はもったいないな、とすごく思います。
倉沢:BE:FIRSTもワールドツアーを予定されていますが、そのSKY-HIさんが世界に、あるいはBMSGが世界にいった時の「世界」って何ですか?
SKY-HI:何をもってして世界進出を成功させたのかっていう指標でいったら、この数字がこの位ってのはいくつかある気がするんですけど、「これはさすがに世界的なアーティストだね」というのは、世界のメガフェス、例えばグラストンベリーのメインアクトとして、ヘッドライナーじゃないにしても、2列目とかに名前が載っているのは世界的なアーティストじゃないですかね。
「権威」より音楽ファンに認められたい
倉沢:グラミー賞とかではない。
SKY-HI:要はエンターテインメントの本質って何なんだっていうところかもしれないですけど、権威に認められたっていうことよりも、そこに集う音楽ファンが見たいと思う存在になれているということの方がリーチしてる感ありませんか。
倉沢:ファンに認められている、という。
SKY-HI:エンターテインメントの面白いところって、この道30年の大将が握ったお寿司とカップラーメンが同列に並ぶところだと思うんです。ただ、今例に挙げた2つの料理だと、どうしてもお寿司に軍配が上がることのほうが多いと思うんですよね。
でも、じゃあ何が悪かったのかな?もっとヘルシーにすればいいのかな?具材が悪いのかな?そしたら材料費上がるけど、でもそこは材料費を上げなきゃダメでしょうとか、をやりながら世界で一番美味しくて健康にいいカップラーメンも生まれる、ということをずっとやっているので、何十年前からしたら信じられないぐらい技術も伸びている。
教養のある人、ない人、言葉がわかる人、わからない人ーーすべてに届けられるのがエンターテインメントの強みなので、こういった権威に認められましたとか、こういった利権を制しましたとか、こういった数字を達成しました、こういった売上を上げましたっていうよりは、世界の音楽ファンが最も見たいと思ってるアーティストに名を連ねることができました、が一番しっくりくるかな。
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